第11章 キミ色フォルダ Root Green
その後のことは…
あんまり思い返したくないくらい、我ながら最低だったって超反省してる。
だって俺のこと好きだって言ってくれてる子をさ、強引に抱きしめて、勝手にキスまでして、それなのに付き合えませんってさ。
本当に最悪だよね…
ふざけんなって引っぱたかれてもおかしくなかったって自分でも思うよ。
でもさ、言い訳でしかないんだけどさ。
ニノが超超超可愛かったんだよ!!
めちゃくちゃ健気で、いじらしくて。
超可愛いことばっか言ってさ。
その上、うるうるの瞳にピンクのほっぺたの超可愛い顔でまた「好き」とか言ってくれてさ。
可愛すぎて、訳わかんなくなっちゃって…
我慢出来なくて…つい…
…って、やっぱり最低だよ。
それなのに、ニノは怒るどころか嬉しいとか泣いちゃうんだよ?どんだけ健気なの?
可愛すぎてもしかして天使なのかな…って結構本気で思ったよね。
正直、もうこのまま付き合っちゃおうかと、気持ちはグラグラ揺れてた。
それでも付き合わなかったのは、別にニノが男だからって理由じゃなくて。
だって男からの告白は初めてだったけど、本当に気持ち悪いとか、嫌悪感とか違和感とか何もなかった。
まぁ、この時のニノは女の子にしか見えなかったっていうのも大きいんだとは思うけど。