愛のカタチ~貴方と見る世界~【ONE PIECE】
第3章 オークション
───二人はもう、会うことはないだろうと思っていた───
だから、忘れようとしていたのに……
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ローとの出会いから2日後。
リンは夕方からの勤務だというのに、昼頃店主に呼び出されて店に来ていた。
だが、店には誰にもいない。鍵を開けたまま、店主はどこにいったのだろうか。
少し待っていると、ギィ…っとドアが開く音がした。振り返ると大柄な男達が三人入ってきた。
「…おぉー、こりゃ上玉だな、ヒヒヒッ…。」
「高く売れそうだな、こりゃ。」
「売る前にヤッちまっても、わかんねぇよなー?」
三人の男はリンを見るや否やすぐにそんな会話をし始め、舐めまわすように上から下まで見回してニヤニヤしている。開店準備をし始めていたリンは、そんな男達の様子に気づかない。
「…あの。まだ開店時間ではありませんが…」
「俺達と遊ぼうぜ、ねぇちゃん。イヒヒヒッ…」
「私、店主に呼ばれて早めにここに来ただけで。お店の準備もしないといけないので、遊んでなんていられないです。またお店が開いてから来ていただけますか?」
丁寧に断ったのにもかかわらず、男達はリンの話を無視して言った。
「今日は店は臨時休業だそうだ。俺たちは店主に頼まれてきたんだよ!」
その途端男達は、いきなりリンをテーブルに押さえつけ、大声を出されないようリンの口を手で覆った。
「……!んんっ…!うぐっ!」
「大人しくしてな、すぐに済むぜ!」
「んんー!ん!」
必死に抵抗するも、男達は屈強。力が及ぶワケもなく…服を破られてしまう。
「……んんーっ!!!んぐーっ!!んんんっ!」
(いやぁぁっ!!!……やめて!!誰か助けて!)
「こいつ処女だったのか!どうりでキツかったわけだ。」
リンは自身の初めての体験を、見ず知らずの男達によって奪われた。痛みと恐怖がリンに植え付けられた。自分は店主に売られたんだと分かった。店主はお金欲しさに私を売ったんだ、と。この男達は人攫いを生業としている者達だ。
リンは大粒の涙をポロポロと零し、震えていた。この先に待ち受けているのは、奴隷としての生活……
この時リンの瞳は、暗い色を宿していた。絶望…を表現するような…