第7章 *結ばれた二人
腰に回されていたサボの手が、リラの背中をネグリジェの上から撫でると、リラの背筋がよりピンっと伸びた。
唇に落とされたキスは首筋に落とされ、触れるようなキスが、白く美しい滑らかな肌を強く吸い上げるキスへと変わる。
「…ッ…!」
リラの首筋に、赤い花が咲いた。
それは、彼女がサボのモノという印だった。
「俺だけの女って印、身体中につけるからな。」
独占欲、という欲がサボを支配した。
それはリラが恋人でなければ生まれなかった欲だ。
独占欲、なんて今までの女に抱いたことはなかった。
誰にも渡さないし、渡したくもない。
他のヤツが触れることすら許さない。
サボは顔を上げ、彼女の首筋に咲いた赤い花をそっと指で触れながら、そんなことを考えていた。
それほどまでに、サボの心中は彼女でいっぱいなのだ。
そのサボが触れた指先に擽ったさを感じ、リラは甘い吐息を吐き出す。
「…あんッ…いやぁんッ擽ったい…」
「まるで全身が性感帯のようだね。」
クスリと口元をさげ、サボはリラの美しい鎖骨にも花を咲かせた。
「…ッあ…また…」
こうもいいようにされては、とサボから逃れようとするも、力が入らないほどに蕩けさせられていた。
サボの手が、ネグリジェの中に入り込み、彼女の太ももに触れ、撫で上げる。
「…どこ触ってるの…!」
サボの頬を抓るも、その手は離れない。
「柔らかくてスベスベしてるな……」
「こらぁ…サボ…それ以上触っちゃだめ…」
ほのかに顔を赤らめ、うっとりとした表情を見せる彼女は、サボの欲情を一層煽った。
「もう、止まらないよ…?」
背中を撫でていたサボの手が、リラのネグリジェの中に入り込もうとしている。
「…あッ…だめぇっ……」
胸元は、下着を付けていないのだ。
「何もつけてないの?」
耳まで真っ赤にした彼女の、恥じらう表情が愛しくてたまらない。
「…寝る時は…つけてない…もの。」
そんな彼女の言葉にサボはフフッ、と口元を緩めた。
軽いキスを交わしながら、ネグリジェの中に手を入れて背中に触れると、思った通りだった。