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愛のカタチ【ONE PIECE】サボ編

第3章 君があまりにも可愛くて




「リラさんか。どうだ、眠れたか?」
振り返らずに、リラだとわかったドラゴンに、驚く。

「あまり…眠れませんでした…ドラゴンさん、振り返らずにどうして私だと?」

「気配…だ。」

「気配…ですか?」

「この世界には、"覇気"というものがある。本来誰にでも備わっているものだが、"覇気"を高めると、気配で分かるようになる。人によっては、生物の気持ちが分かる者もいる。」

「生き物の気持ち…声が脳に届くのも、"覇気"…ですか?」

「リラさん、聞こえるのか?生物の声が。」

「はい、小さい頃から。生まれつきかは分かりませんが、気がついた時には聞こえるようになっていました。花や、木、石や、海などの声も聞こえます。」

「……やはり、君は間違いないな。そんな力を持っているとは。これはいよいよ革命軍が本気で守らねばならないな。」

(サボがしっかり守ればよいが…)

「……先日の、"国を滅ぼす"ことと関係あるのでしょうか?」


「……まぁ、ある、とは言い切れぬが…空が明るんできた。皆起きてくる。」


ドラゴンはそう言い残し、リラの元を去った。

リラはそれからしばらく空を眺めていた。それは、空と会話をするために……。




サボの心配は無用だった。サボが叩き起された時には、リラはもう、リビングで他の革命軍の者たちと話をしていたからだ。

サボは、楽しそうに笑うリラの姿を見つけるも、何故か面白くなかった。

参謀総長の姿を見つけた革命軍のメンバー達は、一斉に声を掛ける。

「おはようございます、総長。」

「……あぁ、おはよう…」

朝から不機嫌なサボの様子に、メンバー達は驚き、リラを残して、それぞれの仕事に向かっていった。

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