第48章 癒えない心
〜智side〜
何で…何で海里が!
確かイタリア支社に行かされて、こっちに帰ってこれない様に、じいちゃんが指示をしたって…!
伊「えっ…し、翔さん!どうしたんですか!?」
1人事情を知らない伊野尾さんって言ってた人が、心配そうにしてくれていた
潤「伊野尾さん、せっかくお越し頂いて申し訳ありませんが、今日の所はお引き取り下さい…本日は臨時休業にしますので…」
伊「え?あ、はい…」
伊野尾さんが帰って直ぐに看板を替えた途端、潤が付けていたエプロンを外して思い切り床に打ち付けて
潤「何のつもりだ!ここはお前が来る所じゃない!とっとと出て行け!」
そう海里に怒鳴りつけていた
和「潤…落ち着いて…」
潤「これが落ち着いていられるか!こいつが翔兄さんにした事を思えば、ただで済むと…!」
雅「止めろ!潤!」
潤「えっ…」
潤の怒声を止めたのは、意外にも雅紀だった
智「雅…紀…」
だが、雅紀が落ち着いていた訳じゃない…
雅紀の表情は今まで見た事がない…冷たい目つきで海里を見ていた
雅「翔ちゃんが目を覚ます…このまま眠らせておいて…」
潤「雅紀…兄さん…」
雅「海里…何しに来た…事と次第によっては、無事に帰れると思ってないよな…?」
雅紀がこんな事言うなんて…
ヤバい!いくらなんでも雅紀が本気になったら、怪我だけじゃ済まない!
智「雅紀!やめ…!」
海「…お前が気の済む様にすれば良い…」
…え?