第36章 commit a fault(4)
~潤side~
コンビニで飲み物と、軽く食べれる物を買ってホテルに戻ろうとした時、ふと後ろを振り向くと、離れた所から俺の事を見張っている男の人が見えた
…あの2人は警察か…やっぱり何処に行っても着いてくるんだな…
かといって岡田さんに言っても迷惑だろうし…
…和にも迷惑かけるよな…
軽くため息をつきながらホテルに戻り部屋の鍵を開けると中から
<カタン>
…?和…起きたのか?
何かにぶつかった様な音が聞こえ、ドアを開けて中に入ると俺の視界に…
潤「…えっ…か、和!?」
床に横たわる和が目に入った
俺は一目散に和の側に駆け寄り身体を起こしたが、和の意識はなかった
潤「和!か…」
ヌルッ…とした感覚がしたので手を見ると、俺の手のひらは赤く染まっていた
…まさか…和の…血…?
その瞬間、俺は身体中の血の気が引いた…
潤「…和…しっかりしろ…和…和っ!」
和の名を必死で呼びながら頬をパチパチと叩いていたら
和「…じ…ゅ…」
潤「和っ!」
和がうっすらと目を開けていた
潤「和っ!しっかりしろ!直ぐに病院に…!」
和「…ま…って…まだ犯人…が…」
潤「えっ?」
そう言って和は入り口を指差していた
その指先を見ると、ドアが…カチャリ…と閉まった
…もしかしてまだ犯人がいたのか!?
しまった!和に気をとられて気付かなかった!
和「お…俺は大丈夫…だから…追って?…きっと…今回の殺人犯…と…一緒…」
潤「えっ?か、和!!」
そこまで言って和はまた意識を失っていた