第36章 commit a fault(4)
~潤side~
潤「・・・」
和「・・・」
翔「・・・」
…家に帰ってからもう30分程、ずっと沈黙が続いていた
そんな空気に耐えられなかったのか雅紀兄さんが
雅「し、翔ちゃん良かったね、潤と和が元気に戻ってきて!」
智「そ、そうだよ!翔くんずっと2人の事心配して…!」
翔「…俺は2人から何の連絡もなかったから、どうしているかと心配してたんだ…こんな結論を待ってた訳じゃない…」
…うわー…やっぱり翔兄さんかなり怒ってるなー…
仕方ないけど…
潤「…その事は本当にごめん…何の連絡もなしに…」
すると翔兄さんはふー…っと大きなため息をついて
翔「潤…何故一言も相談せずに決めたんだ…」
潤「…以前俺が除籍しようとした時、翔兄さん凄い怒ってたから…また今回もきっと…って思って…」
翔「…確かにな…けど、お前が本気で考えて決めた決断に俺はどうこう言うつもりはないよ…ただ、一言相談して欲しかったよ…」
潤「…ごめん…」
翔「…俺も人の事言えないけどな」
潤「…え?」
突然翔兄さんがクスッと笑い、テーブルの上にスッ…と手を差し出してきた
潤「…これ…」
翔兄さんが手を引くと、テーブルの上には通帳と印鑑、そして封筒が置かれていた
その通帳の名義人は俺になっていた
そしてその中は
潤「こ…こんなに沢山の金額…!翔兄さんこれって…!」
翔「松本の両親の遺産だよ…広野さんに頼んで全てお前名義にしてある」
潤「翔…兄さん…」