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星条旗のショアライン

第24章 SSS キャラ×男主(―/30日更新)



★キャプテン・アメリカ(連載主if)

クリントとナターシャが入れ込んでいるというコンシューマーゲームのひとつに『Friday The 13th』というホラーゲームがある。度々一緒に遊ばないかと誘われて何度かコントローラーを握っているのだが、俺は驚くほど下手だった。
元々機械音痴な事も手伝って咄嗟にボタンを押せないのだ。救急スプレーを使う場面でもたついているとジェイソンに殺されたり、捕まった瞬間にナイフを使えずに殺されたり。実にへたくそだった。
しかしそんな折に颯爽と現れる救世主が『トミー・ジャーヴィス』だった。ライフル片手に現れて今にも殺されそうな俺を救ってくれる。相手は毎回違う人間だったが、救われる度にトミーに淡い尊敬の念を抱かざるを得なくて。
「トミー、好きだ……」
「っ!」
俺が画面に向かって呟いたと同時に真後ろから息を飲む音がして振り返ると、スティーブが愕然とした真っ青な顔で俺を見下ろしていた。どうした、と声をかけると「君は彼の事が好きだったのか」と聞いてきたからそうだなと返事をする。するといよいよスティーブは背中を向けて「ちょっと出てくるよ」と部屋を後にした。
後々になってこの事をクリントとナターシャに話すと、彼らは顔を見合せてから「聞き間違えたな」「そうね、完璧に聞き間違えたわね」と頷き合っていた。

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