第4章 4 (裏あり)
「じゃ、お大事に。」
「待て。」
ドアノブに手をかけた私をリヴァイが制する。
「何、シップずれた?」
「違う。」
「じゃあ、何?」
「暇だ。」
「………………。」
確かに暇だろう。
ベッドからトイレ以外立ち上がることが出来ないのだから。
「それはわかるけど…本でも読んだら?
何か持ってくる?」
「本は眠くなる。」
「じゃあ寝たら?」
「夜眠れなくなる。」
「じゃあそこのシンバルで作曲でもしたら?」
「お前、俺をおちょくってんのか。」
リヴァイは頭を掻くと、ぶっきらぼうに言った。
「ソフィアがここにいろ、っつってんだ。
察しろ馬鹿野郎。」
「………………。
そりゃ、いてあげたいのは山々だけど、仕事が。」
「書類だろ?
ここに持ち込めばいいじゃねぇか。」
少し考える。
確かに、リヴァイの暇を少しは潰せるだろうし
仕事のアドバイスももらえるかもしれない。
シンバルも鳴らさなくて済む。
「わかった。
じゃあ書類持ってくる。」
「あぁ。」
私は一旦部屋を出た。