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Silver crow【ONE PIECE】

第17章 初めてのデート


3時間後。

リオの目の前にいた男は4人から最初に店に因縁をつけてきた男1人になっていた。
急ピッチで飲んでいくリオについて行く男達だったが、1時間過ぎた辺りから一人、また一人と潰れていき気づけば1対1になっていた。
と言っても相手の男も潰れる寸前でリオは涼しい顔で酒を煽っている。

「てめぇ…化け物か…」
「ふふふ」

男が意地で酒を飲み干すがそれを見たリオも残りの酒を飲み新しい酒が用意される。

「ほらほら。私はまだいけるわよ」

涼しい顔をしているリオだが、既に酒樽6個分は1人で飲んでいる。
リオの言葉が引き金になったのか相手の男は椅子から転げ落ちた。
そして完全に潰れたのか寝息が聞こえる。

「……よし。終了」

リオはジョッキを置くと男の襟首を持って引きずり、店の外に放り投げた。

「お兄さんごめんなさい。私、巨人族相手でも負けないくらいお酒強いの」

既に全員が夢の世界に旅立っている男達にそう言うと店の中に戻り、ジョッキを手に持ってローの隣に座る。
そしてジョッキの中にある酒を飲み始める。

「リオすげぇな…化け物かよ…」

近くで対決を見ていたシャチがリオを見ながらそう呟く。

「あれくらい楽勝よ」
「ちなみに巨人族に勝った時どれぐらい飲んだんだよ…」
「んー…彼らの1杯が酒樽1個分だから…考えない方がいいよ」

リオの言葉にシャチはそれ以上何も言わなかった。
おそらく常人では考えられないくらいの量を飲んだという事実だけは間違いない。

「ロー、私の対決どうだった?」

リオはローを見ながらそう尋ねる。

「俺の女が負けるわけないだろう」

真顔でそう言うローに思わずリオは顔を赤くする。

「いつか飲み対決してもいいよ?」
「……それは遠慮する」

いくら酒に強い船長でも目の前にいる彼女には敵わない。
酒関係で彼女に勝負を挑まないと心に誓ったハートの海賊団一行であった。
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