第4章 決行。
感じたこともない衝撃と、リクの手に握られていたのが
スタンガンであると認識したのはほぼ同時だった。
そして、その一瞬あと、ありさは一糸纏わぬ姿で、バスルームに倒れこむ。
「おっと、危ない」
すんでのところでウミが抱き留める。
「わぁ、すっかり意識がないよ。
死んじゃったみたいに」
「あれくらいで死ぬはずないよ。息をしてるだろ?」
濡れたありさの体をタオルで拭いながら、リクは冷静に答えた。
「さて、と。ベッドまで運んでくれる?ウミ?
……お楽しみの、はじまりだよ」
二人はミリ単位でそろった端正な顔で、お互いを見つめあい、今までにないくらい、幸せそうに笑った。