第3章 僕とデートして下さい
かあぁぁぁぁっ
って。
途端に冷静になる頭。
満足そうに手の甲で濡れた唇を拭うハイセと目があって。
さらに体温が急上昇。
無駄に、色気出してないでよ、こんなときに。
「気持ちよかったですか?キス」
「は?え?」
「とろん、てしちゃって、とてもかわいいですよ」
「な………っ」
「濡れた唇が、なんとも言えず卑猥ですね」
親指で濡れた唇をなぞると、それだけでも顔が熱くなるのがわかる。
ハイセの触れたところから、新たな熱が生まれて。
ハイセから。
ハイセの、唇から。
目が離せない。