第2章 モノクロの世界
side 蓮
大戦で両親を亡くし、目立つ容姿を隠して必死に生き延びていた。
食べる事より、目と髪の色を隠すのが優先。
「蓮は素敵な目と髪の色をしてるわね」
「うん!お母さんと一緒の髪の色大好き!」
「大切にしてね。お母さんはお父さんと出会ったキッカケはこの容姿なのよ」
「そうなの?蓮もお父さんに会いたいなぁ」
「そうね、何時かきっと会えるわ」
お母さんと一緒の容姿。無くす訳にはいかない。
お母さんが生かしてくれたこの命、散らす訳にはいかない。
ドオオォォン!
爆風で吹き飛ばされる軽い体。
「っっっ!」
痛い痛い痛い痛い痛い痛い。
此処で死ぬの?
「ぅ…」
『蓮』
お母さん、ごめんね…