第7章 ここからまた
side 蓮
「如何云う関係だ。説明しろ。太宰、蓮」
説明しろと云われても、どう説明すればいいのかが判らない。
元ポート・マフィアです。何て云えない…
「んー?太宰が本気で惚れて、口説いた子がマフィアだった。みたいな?」
白さんが助け舟を出して下さった。
でも、皆さんがマフィア の云う事なんて…と疑っているのが判る。普通いきなり云われても信じられる訳がない。
「本当だよ」
乱歩さんがはっきり云いきった。
「蓮ちゃんは行き倒れてたところを私が拾ったんだけど、何せマフィアだから。太宰に蓮ちゃんの事を頼んだの」
「それも本当だよ」
そこでやっと皆さん少し警戒を解いた。
でも、私は見ていた。乱歩さんと白さんが一瞬アイコンタクトを取っていた事を。
「…太宰のポンクツがお世話になっております。どうせ仕事せず自殺しに行ってるんでしょ?この包帯!社会不適合者!」
「非道い、私結構真面目に…」
「「「やってない」」」
「だと思った」
「…」
「蓮ちゃん元気そうでよかった。楽しい?」
「楽しい…です」
「よかった。これ、誕生日プレゼント。後、皆さんにお礼です。食べて下さい。…それでは失礼します」
「あ、名前を……」
「碧紅白、二十歳。座右の銘は、『立場はハッキリさせておけ』。あ、忘れてた。太宰、蓮ちゃん!私中也と付き合う事になったの!」
「え!…おめでとう」
「おめでとうございます!」
「喧嘩したら来るから~じゃあね♪」
「あ~…うん」
「…太宰貴様マフィアを口説いたのか!?」
「だってあんな綺麗な子だよ?国木田君も惚れたでしょ?」
「…」
「あの子、また来るだろうけど、「マフィアとして来た」って云わない限り無害だから大丈夫だよ。国木田」
「あ、はい…」
「後ね、多分、国木田の好みなの外見だけだよ」
「なっ!?」
「あれあれ~国木田君惚れちゃたの〜?ほっぺたが赤いぞ〜??」
「う、五月蝿いっ」