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ロミオとジュリエットは何故不幸になったのか【エルヴィン】

第11章 望んではいけないもの






「。おまえに縁談が来たよ。
行き遅れのおまえでも『カプレーティ伯爵家の娘だから』
良いと先方様は仰っている」

「何と有り難い事でしょう。一ヶ月後に
婚約パーティをするから好きなドレスを選びなさいね」

「・・・・・・」


どうして私は勘違いしていたのだろう。
これが私の現実だった。

両親の皮を被ったこいつらを消さなければ
私の幸せなど永遠にありはしないのに、
何故このまま平和な日々が続くと
錯覚してしまったのだろう。


「・・・先方様はどのような御身分で、
どのような御方なのですか?」


私が「ハイ」と返事せず、問いかけた質問に父と母は
目を見開いて驚いているようだった。

『は両親の言う事に何でもハイハイ言って
従っていれば良い』という素晴らしい考えの
持ち主なのでここで変に気取られたら面倒だと、
続け様言葉を紡ぐ。


「先方様に失礼があってはなりませんので、
お好みなども知りとうございますわ。
御身分に相応しい伴侶としてのドレスを用意し、
その御方の年齢に相応しい立ち振舞を
しなければなりませんもの」


その言葉に両親は納得したのか満面の笑みで
「流石私の娘だ」「何て配慮の出来る子なの」と
ペラペラ色々と教えてくれた。

相手は私の父親程の年齢で格上の『侯爵家』らしい。

何でそんな侯爵家のおっさんが二十代の自分を
娶ろうというのか、少し調べてみたらすぐにわかった。


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