• テキストサイズ

ロミオとジュリエットは何故不幸になったのか【エルヴィン】

第17章 覗き見





「ハンジ、予算カットというのは語弊がある。
今まで私の『厚意』で君の不始末を穏便にしてきたが、
『公私混同をするな』という君の意見は最もなので、
君の規則違反は君が責任を持って負うというだけの話だ。
正規の手順を踏み、正規の罰則を君が負うとなれば
それだけの罰金が発生するという至極簡単な話だが、
何か問題でも?『公私混同はすべきではない』という
君の意見を受け入れたに過ぎないので
文句を言われる筋合いもない。そしてリヴァイ。
ハンジと同じく今までは私の『厚意』でおまえが
やるべきはずだった部下の始末書、報告書を私が
請け負ってきていたが、部隊を率いるおまえを
これ以上甘やかしても利にならないと判断したに
過ぎない。おまえには今後も幹部として成長して
もらわねばならないというこの苦渋の選択が
誤りだと反論出来る確固たる意見があるのか?
将来を見据え『公私混同はやめよう』という
調査兵団団長としての私の判断が間違いだったと
断言出来るなら、是非この場で訂正してもらいたい」



――あぁぁぁぁ・・・エルヴィンさんの弁舌が
凄まじすぎて、皆さんの顔色が悪くなってしまって
ますよ。

正論と当て擦りと威圧をここまで器用にこなせるのは、
やはり才能としか言いようがありませんね。


流石にハンジさんと兵長さんはぐうの音も出ないらしく
押し黙ったものの、少しするとハンジさんが
私の方を向いて訴え始めた。


「ねぇ、!こんな男で本当に良いの!?
さっきは焚き付けちゃったけど、この男本当に
腹黒いんだよ!?」

「え?」

「ハンジ!」


突然話を振られた私がキョトンとしている間にも
エルヴィンさんに一矢報いたかったのか・・・
ハンジさんはマシンガントークを繰り広げる。


/ 142ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp