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GIOGIO/Breve modifica

第8章 Vino bianco【アバッキオ】





「ねえ、アバッキオ。…ちょっと付き合ってくれない?」


左手にはボトル、右手にはグラスをふたつ。

チヒロが白ワインを──それも"グレコ・デ・トゥフォー"をエサにオレを誘ってくるのは、決まって愚痴をこぼしたいって合図だ。

「…仕方ねーな」

あまりに見え透いた作戦だが、オレは毎度毎度バカみたいに素直に引っかかってやる。

別にどうしてもワインが飲みたいってワケじゃあねえ。…他の誰でもねえ、お前がそう言うからだ。




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