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蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )

第77章 コンプレックス 11


 試験結果の発表 廊下

 2位…… 負けた……

 二宮くんに……

 気づいたら保健室のベットに休んでた

 二宮くんと、大野先生が一緒の空間に。ナゼか保健室の先生は居なかったけど

 心と体がバラバラになったみたい

 いつか二宮くんに抜かれるかも

 とか、あんなに怖かったのに……

 いざそうなっても、何も感じないし涙も出ないんだ……

 和也「翔ちゃん? 大丈夫?」

 智「翔? お母さんが今迎えに来てくれるからな」

 二宮くんと、大野先生の心配そうな声に……

 あれ? ちょっと嬉しいなって思っちゃった

 --

 翔歌「翔ちゃん? 良かった…… ふふ最近『良かった』が口癖になっちゃったわ。あ、御免なさい…… 貴方方は」

 智「ご挨拶状遅れました。大野智です。美術教師です。保健医の佐田先生は報告に」

 和也「二宮和也です。同級生です。宜しくお願いします」

 翔歌「宜しくお願いしますね。翔ちゃんに雅紀くん以外のお友達が。嬉しいわ」

 和也「お友達?」

 そう呟くと二宮くんが、凄く嫌そうな顔して、大野先生はクスクス笑ってる? 

 翔「お友達…… うん。お友達……」

 瞬間、二宮くんと、大野先生が嬉しそうな表情をしたらしんだけど……

 後に『嬉しかった』って聞いたの

 けど……

 翔「報告……?」

 急に、その言葉が…… 身体が震えて来た

 ─

 母のマンション

 翔「お母さん、僕中間テスト2位だった……」

 翔歌「凄いじゃない! 翔ちゃん!」

 翔「凄い? 2位なのに?」

 翔歌「苦しい状況の中…… 頑張ったわね…… 愚かな親達の都合で本当に御免なさいね。それに努力した結果の2位なのよ? 凄いじゃない! 願張ったわね翔ちゃん。あの人は何を考えているの…… こんなに子供を追い詰めて…… こんなに純粋で可愛い子なのに」


 翔「僕…… お母さんと居たい…… 櫻井翔になりたい」

 翔歌「私の翔ちゃんだもの。櫻井翔よ。翔ちゃんは、翔ちゃんらしく、もう泣かないで…… 本当に素直な、可愛い翔ちゃん。愛しているわ。これまで…… ゴメンね」


『翔ちゃん! 逃げなさい!』

 ヤッパリ諦めるのやだよ


 僕、お母さんに愛されてた


 それだけで…… 僕

 強く、優しい人間になれる

 ありがとう

 お母さん




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