蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第71章 コンプレックス 5
雅紀side
翔ちゃん…… 中学生の時に出会って、綺麗で頭も良いのに俺、笑顔を引き出してあげたいって思ったんだよね
けど、それができないまま、高校生になっちゃって
二宮和也 なんか不思議なやつ
けど彼も
『俺にも色々悩みがあるんだよね』
って感じがさ……
俺ね、意外と人の心の機微に対して敏感なんだよね
で、『勉強会』という名は付いてるけど、個々に勝手に問題を解いてるという
和也「海堂くん…… 綺麗……」
不意に二宮くんの声
確かに
翔ちゃん…… 机に右のこめかみを付けて、ガチ寝しちゃってるよ……
二宮くんと二人、翔ちゃんの綺麗な寝顔を
翔「やっ、ゴメンなさい……」
和也.雅紀「翔ちゃん?」
和也side
ハッキリ言って、3人の間に流れてた微妙な空気
気づいたら、翔ちゃんガチ寝してたんだ……
ついその寝顔にみとれて
柔らかな空気になりかけてた……
けど、不意に翔ちゃんが
翔『やっ、ゴメンなさい……』
和也「どうしたの? 翔ちゃん?」
雅紀「大丈夫だからね? 翔ちゃん」
相葉くんと二人……
翔「ん、あ、…… ゴメン寝てた…… あの…… 僕ナンか言ってた?」
そんな事を言った翔ちゃん
オマケに
翔「あれ? 二宮くん、僕の事名前で呼んだ?」
へ?
うん。呼んだ
相葉くんがさ、翔ちゃん呼びしてんのを…… 嫉妬……
てか、翔ちゃんは、男……
でも、気になるんだから……
しょうがないよね……
以外と、天然なんだ……
俺は返事のタイミングを逃してた
翔ちゃん、さっき迄の、ツンな態度と違って相葉くんに勉強教え出してさ……
急な態度の軟化に戸惑いつつ
和也「ちょっと! 翔ちゃん!」