蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第125章 色香を隠していても… 16
翔&和也&智
翔『今迄オレに、そんな事、言ってくれた人いなかった……』
翔ちゃんの嘆き…… 辛かったね…… 俺心が痛かった……
翔ちゃん…… どれだけ心の中で涙してきたの…… オイラ苦しくて
智「翔ちゃんはしっかりしてるから、皆に頼られたり、助けてって、言われて来たんだね?」
オイラがそう言うと翔ちゃんは、また泣いちゃって……
和也「翔ちゃんごめんね…… 辛い事俺達言ってるよね……」
翔「オレの事、クラスメイトは、ハブにしといて、試験前とかになると『教えて』とか言って来るんだ。お母さんだって…… 父さんが悪いの 。支配的な態度で、怖くて従うしか無いんだって。今ではある程度理解してるの。けど、オレ、お母さんにだけは『大丈夫だよ。守ってあげる』って言って欲しかった…… なのに、オレに『助けて。頼りにしてるの』って…… オレ、ずっと自分の存在価値を悩んで来た……」
翔ちゃんの嘆き…… ここまで苦しめて…… 俺は許せなかった。翔ちゃんは、確かに他の人から見たら頼れる存在に見えるんだろうなって……
翔ちゃん、本当に可哀想だ…… ただ一言、『いい子だね。大丈夫だよ』ってさ、言ってくれたら…… 都合のいい時だけ頼るとか、オイラ本当に許せなかった