蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第99章 花(華)の屋敷 17
ショウ「私の母も花町の出身で… サトシのお父上にお世話になったのです」
ショウナ『私は両親の借金で… 初めの頃はお客を取って… 仕方ないって諦めていたし、諦めざるを得なかった。しかしある時から、とても優しいお方が『ただ話をしよう』と最初はと惑いました。それでお金を頂くなんてと。そのうちに貴方のお父上に『一緒にならないか?』と。余りの幸せに… このような幸せが私に訪れて良いものかと…』そうして刀職人の父に母は。父は母より二十才も年上でしたが仲が良かった。私も幸せでした。けれど三年前、私が十七の時に父が亡くなりました。父は仕事熱心なあまり、材料費などに糸目を付けずに知人に借金を頼んだりしていたんです。ある日その一人がやって来て… 母を手込めにしようと… 私は、その男を刺しました。その為の罪より私は花屋敷に…」
ジュン「だから、私に目を掛けて下さったのですか?ショウさん… 私も母の情人を刺した… 同じだから」
ショウ「一年後に花屋敷に来たジュンは… 人を信じられ無いと陰で泣くような子だった…」
サトシ「ショウのお母上を、私の母は、二十三年前嫁ぐまで『妹みたいに可愛い』と』ショウ… 辛かったな…」
カズ「ショウ様のお母上は、ショウ様を、耕太様に、どうか耕太様の花屋敷にと… 懇願されたんだそうです。私は自分の出生を知る上で、花屋敷とはどういう所かと、母の、いえ、耕太様の尽力でそれぞれ新しい道を進まれた方達にお会いすることが出来て、その中でショウ様のお母上のお話も」
サトシ「成る程… 全て知った上で…」
ショウ「そんな… 何故サトシも、カズ様も… 私が罪人と分かっているのに… サトシ私は、裁きで… 客を取る事が決まっているのだ。それを… カズ様も… 私のせいで罪に問われたら… 」
ジュン「貴方は、私の罪迄… 私の分の罪を引き受け様と… 私に客を取らせない様に計らって下さったのですか?」
ショウ「私の事な ど… ほっとい… て… くれ」
サトシ「ショウ… っ」
《ヤッパリネ
アクションヲサ
オコシテモ
ナニモカララズ
ナニモオコラズ》
《オモテデネ
ガンバッテルネ
イウケドサ
ウラデムジカク
オモッテナイヨネ》
天の邪鬼な私なのに…
カズ「ショウ様?!」
ジュン「ショウさんっ!」
マサキ「ショウ様?」