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〘上杉謙信R18〙色褪せぬ愛を紡ごう

第1章 ✼千日紅✼



窓から麗らかな日差しが降り注ぐある日……
その教室内は授業中にも関わらず、いつも通り喧騒に包まれていた。


「皆は戦国武将って知ってる?」


「俺知ってるよ!おだのぶなが!!」


「私も!とくがわいえやす!」


名前が出てくるのは誰もが知っている有名武将。
織田信長、徳川家康、伊達政宗、豊臣秀吉……
きっと何をした人かなんてさほど気にとめていないのだろう。

そんな中、ある女の子が教卓へと目を向けて声を上げた。


「先生の好きな武将はだぁれ?」


先生と呼ばれた若い女性は少し考えるような素振りを見せた後、優しく微笑む。


「先生は…上杉謙信かな」


「うえすぎけんしん?」


「小学校では習わないから皆は分からないかな……でもね、凄く素敵な武将だったんだよ」


有名な武将ではあるけれど目の前にいる生徒はまだ小学一年生。
上杉謙信の名前を知らなくてもおかしくないだろう。

好奇心旺盛な子供達は、知らない名前が出てきて、それを知ろうと目をキラキラさせた。


「どんな人?凄く強かったの?」


「もちろん強かったよ!でもその人はね、すごーく奥さんを大切にしたの」


「へ~!どんな人だったの?!教えて教えて!」


「じゃあちょっとだけ」


こうして女性は上杉謙信の生き様について語り始めた。

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