第18章 暫しの別れ
『神楽ちゃん、少し待っててもらえるかな?すぐ行くから!』
神「わかったアル!」
ももは部屋に戻り、桂の居なくなった部屋を見渡す。
何も無い殺風景な部屋に、桂の羽織が一枚、壁に掛けられている。
羽織を手に取ると…
(桂さんの匂い…)
ももはその大きな羽織を着て、荷物を持って外へ出た。
『ごめんね、お待たせ』
神「じゃあ行くアル」
神楽がももの羽織に気付き、笑顔になる。
神「ももみたいな子に好かれて、ヅラは幸せネ!」
『え!どうしたの急に!』
ももと神楽は楽しそうに、万事屋へ向かった。
それから3週間ほど経った頃ー
神「あーー暇アル」
新「神楽ちゃん!銀さんがいない間も依頼受けて頑張ろうって言ったでしょ!」
神「つまらない依頼ばっかりで、すぐ終わっちゃうアル。銀ちゃんがいないとスムーズに仕事が進んじゃうアル」
新「それすっごくいい事だと思うけど!まあ、やっぱり銀さんがいないと寂しいよね」
『ただいまぁ』
新「おかえりなさいももさん!!」
神「もも!おかえりアル!!!」
神、新(日に日に元気が無くなってる………)
あれからももは、始めのうちは元気にしていたものの、日を追うごとに明らかに落ち込んでいった。
神「もも、大丈夫アルか?」
新「明日は仕事、休んだ方がいいですよ」
『ううん、何かしてないと余計なことばかり考えちゃうから……』
(………………………)
ガラガラーー
「ただいまーーー」
『「!!」』
玄関の扉が開く音がして3人が駆けつけると、そこには頭に包帯をぐるぐる巻きにされた銀時の姿があった。
「銀ちゃん!!!」
『銀さん!!!』