第11章 どう思ってる?
ももはエリザベスの性別が男だということに驚いたが……
『………へくしょい!!!!』
また豪快にくしゃみをしてしまい、
桂の冷たい目線が刺さる。
『一緒に寝ます………』
ももは大人しく布団に戻るが、
桂がふいっと背を向けた。
(っていうか、桂さん、男なのに女と同じ布団で寝ても何も思わないのかな?私って色気無い?でも、吉原では美人だなんてちやほやされてたし…。女に興味無い?ちょっと試しに……)
ももに悪戯心が芽生えた。
桂の背中にぴたっとくっ付いて、着物を掴む。
『おやすみなさい、桂さん』
一瞬、桂の耳がピクッと動いたが、そのまま静かに寝息を立て始めた。
(まじですか………)
こんな男もいるのかと驚いたが、なんとなく安心して、もももすぐに眠りについた。
朝目覚めるとすでに桂は支度を終えていた。
『おはようございます、桂さん。
早起きですね。今日もお出掛けですか?』
「お前も支度をしろ。出掛けるぞ」
『えっ?』
急いで支度をし、桂とエリザベスと三人で家を後にする。
『何処へ行くんですか?』
「布団を買いに行く」
『あ………』
エ「もうすぐ冬だから」
(もしかして、私の為に……?って私、ずっと桂さんと住むの?!!)
桂に色々講義したが、全て無視された。
無事に暖かそうな布団を一組買い(桂さんとエリザベスは布団はそのままでいいみたい)、また歩き出す。
「次はここだ」
足を止めたのは呉服屋の前だった。
「替えの着物が無いだろう、買ってきたら良い」
『でも…』
ももは余りお金を持っていなかった。
逃げる時に少しは持ったが、昨日の買い出しにも使い、着物を買うだけの残金は無かった。
「おーーお嬢さん!また会ったな!」
昨日聞いた覚えのある声を振り返る。
桂「銀時………」