第10章 雨と傘
あいつが帰って、私は立とうとした。
その時…少し雨がやんだ。
?「るか?何してんの?」
声の主はトド松だった。
そして、私に傘をさしてくれてる。
ト「るか、傘は?」
今日は六つ子と学校来たから「傘忘れた」とは言えない。
「あっ…えっと…と、友達に貸したの!ト、トド松はどうしたの?ひ、一人?」
これで良いのかな。
嘘ついてるから、ちょっとだけ罪悪感が芽生えた。
ト「え、あー。一応カラ松兄さんもいる」
「どこに?」
ト「あそこ」
トド松の指さした方向を見ると、数m先に、見る限り傘をさしていない、自ら雨を浴びに行ってるようにしか見えないカラ松がいた。
そして何か、一人で、フッ雨にうたれる俺もカッコいいだろ?的なことを言っていた。
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そこからはトド松と帰った。
たくさん楽しい話をしてくれた。
私の家まで送ってくれた。
ト「それじゃあ、バイバイ♪ あっ後、風邪ひかないようにね」
そこまで言うとトド松は帰っていった。
何でそんなに優しくしてくれるんだろ?
不思議でしょうがなかった。