第14章 再会
たぶん、一時くらいに寝たはずだ。
その間はかなり戸惑っていた。
朝になって、急いで支度を済ませて外は出た。
「えーと……零、おはよう」
私は驚いて目を見開く。
なんと、先輩が来ていたのだ。
先輩は、私立高校の制服を着ていた。
「あっ、おはようございます……なんか、入れ替わりが起きなかったです」
「終わったかな?半日だったし、明日からだったりするかな?」
先輩の笑顔が私に向けられている。
去年の私だったら、あり得ない出来事だ。
「先輩……学校って、真逆ですよね?」
「いいじゃないか。罪滅ぼしみたいなもんだよ」
罪滅ぼし、か……。
だけど、先輩と一緒に歩いているなんて夢を見ているかのようだ。
「雄英って、どんなところだった?」
「みんな明るくて、元気で……昼食はスゴかった。あと、ヒーロー基礎学もスゴかったです」
先輩と話すだけで緊張する……。
「へぇー、俺も行ってみてぇなぁ」
「けっこう面白いですよ。私が行った世界では、かっちゃんは高校二年生という設定になってましたよ」
「高校二年生!?先輩じゃん……」
先輩とかっちゃんの話をしていると、私の学校に着いた。
今更気付いたが、周りの目線がヤバい。
「えっ、先輩!?」