第15章 恋愛相談

「せめて、一度だけでも良いからアイツと話したい。どんな形でもいい。お前と入れ替わってもいい。アイツに会って話をしたい」


これが俺の願いだ。


中身をクソだとしても、コイツの方が上だ。


俺が敵うわけねぇんだ。


こんな時もお前しか考えられねぇんだ。


「クソが……何で俺は、恋なんかしちまったんだよ！」


好きだ、好きだ。


どうしようもなく、お前が好きなんだ。


どうやったって、お前に伝わらねぇんだよ。


「なぁ。もしも、勝己と俺が入れ替わったら……キスしても良いぞ」


「はっ？」


「俺のファーストキス、奪って良いって言ってんだ」


そんな涼介の言葉に俺は目を見開く。


「俺、ちゃんとアイツを愛せる覚悟がある。だから、勝己が零と一緒に居て、俺らは新しい毎日を送るんだ」


「俺が一緒に……？」


「それがお前の望みなんだろ？明日、お前と俺が入れ替わると良いな」


涼介は俯く。


「アイツが俺を嫌いになってないと信じてる。あの笑顔は、嫌いだったらしないさ」


昨日、コイツらは一気に仲を深めようとしたんだな。