第1章 初めての恋文
大将 へ
最近また寒くなったと思わない
何かほら、こうあったかいものが欲しいっていうか
こう、人肌が恋しいっていうかさ
大将は寒いのって平気なの
俺はさ、秘蔵っ子だから寒いのは苦手
ねえ大将
今日、大将の部屋で寝ちゃ駄目かな
大将の懐で寝れたら、俺幸せほくほくーってなると思うんだよね
何でこうなるのかって考えてたんだ
何と、その答え見つけちゃったよ
でもさ、こんなの最初から分かってた筈なんだ
大将の事、俺は好きなんだよ
勿論異性として、だからね
俺は短刀だけど、大将に子供扱いされないように頑張る
ね、大将
此れからいっぱい、俺の事意識させてあげるから
あと一回だけ、大将の懐で甘えさせてよ
信濃藤四郎