第5章 モデル 伏見臣 甘裏
「モデル?」
『あぁ、次の写真展に出すのに撮りたいんだが。協力してくれないか?』
「わたしは構わないけど、むしろわたしでいいの?」
『テーマが《想われ人》なんだ。めぐにぴったりだろ?』
「ぴったりかどうかはわかんないけど、頑張るよ!」
『ありがとな。別にかしこまって撮るわけじゃないんだ。日常生活のいつものめぐが撮りたいんだ。』
「いつも通りでいいってこと?」
『そうゆうことだ』
「ふむ、なら出来るかも!」
『もちろん、タダでとは言わないぞ。コンテストが終わったらめぐの好きな苺タルト作るからな。』
「イェーイ!臣の苺タルト大好き!」
『ははっ、じゃあ頼むな!』
「ガッテンだ!」
その日から臣のコンテスト写真の撮影が始まった。