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満開桜

第33章 風邪っぴき 莇 甘夢


「うぅ…粉薬やだぁ…」
ガイ『めぐ、飲まないと治らないぞ』
紬『ほら、ゼリーの買ってきたから混ぜたら飲めるよね?』
「…いちご味?」
紬『うん、いちご味だよ。さ、口開けて?』
どうやら風邪をひいてしまっためぐ。左京のお達しによりいづみ、臣、左京、冬組のみめぐの部屋に出入りしていい事になったようで今は紬とガイがお世話をしていた。だが粉薬が大嫌いなめぐが薬を飲みたがらず薬を包む用のゼリーでどうにか誤魔化しながら飲ませている。
ガイ『これで全部だ。よく頑張ったな』
紬『偉かったね。薬も飲んだし、少し寝られるかな?』
「うん…」
もぞもぞ布団に入るとすぐに寝息が聞こえたため2人は部屋を後にした。寮に夕陽が差し込む時間、めぐは目を覚ました。
「ん…16時半か…熱でも測るべ…………37.2℃かぁ…大分下がったなぁ。なんか飲みたい…キッチン行こ」
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キッチンのドアを開けると臣がこちらを向いた。
臣『お?めぐか、起きて大丈夫か?何か飲むか?』
「ん、何か飲みたい」
臣『ジンジャーティーでいいか?って、どうした?』
食器棚からカップを取ろうとすると背中にめぐがおでこをくっつけてきた。
「ちょっと人恋しくなった。でもハグしたら移っちゃうからこれで我慢してる」
臣『じゃあめぐの部屋にジンジャーティーといちごプリン持って行くから部屋で待てるか?』
「部屋に来たら風邪菌いっぱいだよ」
臣『家族全員風邪ひいても俺だけ元気だったから大丈夫だよ。部屋で待ってろな?』
めぐは頷き、部屋に戻っていった。しばらくすると部屋のドアがノックされ、返事をすると臣と丞が入ってきた。
「あれ、丞だ。」
丞『少しは良くなったか?紬達に聞いたが、粉薬ぐらい飲めるようになれ』
「やだ、無理」
臣『まぁ、独特な感じだから苦手な人も多いからな。ほら、ジンジャーティーといちごプリンだぞ』
「やったぁ!いただきまーす!」
丞『伏見もめぐをあまり甘やかすなよ?これでも俺たちより年上なんだからな?』
臣『甘やかしてるつもりはないんですけど、つい構いたくなるんですよね。女兄弟がいたらこんな感じかなって』
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