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満開桜

第19章 お花見 Anotherstory② 茅ヶ崎至と月岡紬 甘夢


コンコンコン、ガチャ
千景『ん?めぐじゃないか。どうしたの?』
「至さんいる?」
千景『あぁ、ちょっと待ってね。茅ヶ崎、めぐが来てるぞ。』
至『はい、どしたの?』
「さっきのこと謝りたくて…」
至『さっき?あぁ、左京さんのこと?めぐが謝ることじゃないでしょ。とりあえずめぐの部屋で話そうか』
「うん」
ーーーーーーーー
めぐの部屋のテーブルを挟んで2人で座る。
「さっきはごめんなさい…わたしがいけなかったのに至さんまで怒られることになっちゃって」
至『提案したのは俺だし、迂闊ではあったね。左京さんからめぐの話の後にも言われてたのに』
「え?」
至『今からする話は左京さんには内緒だよ。めぐがこの間話をしてくれた後、そのまま寝ちゃったでしょ?その時に左京さんから《今ここにいる全員、めぐのことを今まで以上に見てやってほしい。何か些細なことでもめぐの様子が普段と違えば助けてやってほしい》ってみんなに頭下げたんだよ。』
「左京さんが…?」
至『もちろん全員承諾した。多分、左京さんが頭を下げなくても同じ気持ちだったとは思うんだけどね。そのくらい左京さんがめぐのことを気にかけてるってこと。』
「そっか…左京さんに悪いことしちゃったな…」
至『だから俺もその話の後に連れ出したから同罪ってこと。めぐだけが悪いんじゃないよ』
「明日ちゃんと左京さんに謝る」
至『ん、いい子だね。』
めぐの頭を撫でる至。その手を求めるように至の隣にめぐが移動し、至の肩に頭を預けた。
至『めぐは自分が思ってる以上に大事に思われてるよ。だからみんなのこともっと信頼していいんじゃない?』
「信頼してるつもりなんだけどね…やっぱり無意識で信じるのが怖いのかも」
至『気持ちはわからなくないけどね。でも俺もここに来て少しずつ人を信じられるようになったよ。みんなバカみたいに真っ直ぐだからね』
「確かにそうだね…」
コンコンコン
「誰だろ…紬?」
紬『こんな時間にごめんね。少し話したいんだけど、いいかな?』
「うん、いいよ」
紬『お邪魔します、って至くん?』
至『おつー』
「さっきのこと話してたんだ。紬、さっきはごめんなさい。紬まで巻き込んじゃって」
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