第11章 珪線石の足音

「リアちゃん？聞こえてるか？？」

『り、りあ中也さんになら恋人じゃなくても全然いい』

「リアちゃん」

『あの、あの、リア頑張るから中也さんは寝ててもい「よぉしリアちゃん、とりあえずスカートを脱ぐのをやめようか」なんで？中也さんの気持ちよくしなきゃ』

違うだろ、と手を絡めとってベッドに縫いとめ、額を合わせてちゃんと教えた。

「俺が、おまえを気持ちよくするんだよ」

『……なん、で』

「可愛がりたくて？」

ﾁｭ､ﾁｭ、と口付けを何度か繰り返していくと手の力が抜けていく。
いい子だと言うように撫でてから服を取り払い、素肌に触れると顔を逸らされる。

「……やっぱり細いな、もっと食えよ？」

『そんｯ……た、食べ過ぎとか言ってたくせに』

「そんなこと言ったか？」

『だ、だって初めてお昼一緒に食べてくれた日に引かれたから「待て待て、引いた覚えは無いぞ」よく、食べるなって言われたから……だから我慢してたのに最近は食べろ食べろって』

「よく食べるなって、俺は嫌味で言ってねえからな？……リアちゃん？もしかしてずっと気にして『中也さん知らない……』おまえほんと可愛いな」

『悪かったですね大きくなくって』

「いや育ってる方だろ、しかもおまえまだ成長期だし」

『悪かったですね中也さんの守備範囲より歳下で』

「おまえはなんで俺の守備範囲知ってんだよ」

ぷぃ、と拗ねられてしまったが、下着の留め具を外したところであっ、と慌てられてしまってどうしようもなく可愛くなる。

「一応これ犯罪行為な？」

『マフィアの幹部様が今更何言ってるんですか』

「ちなみに俺の守備範囲はおまえであることだけですが」

『り、りあも中也さんのきもちくする』

分かりやすいなぁこいつ……

「しなくていいんだって、御奉仕されてろお姫さん」

『……へ、へんなの』

「何がだよ」

『だって中也さんが私のこと一番大好きみたいな言い方するから』

「えっと……ずっとそう言ってるんだけど？俺」

『ふえ！！？！？♡♡』

おっ、耳と尻尾生えてきた。
無自覚かさては。

「じゃなかったらなんでわざわざ俺が女を家に連れて来るんだよ」

『中也さんは私が体調くずしてるから……み、見かねてその……中也さんが優しいから、優しくしてくれて「おまえそんなに俺が善人に見えてんの？」だって中也さん優しいもん！』