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glorious time

第9章 蛍石の道標


「中也さんがボディーガードとかどんなレベルのお嬢様だよ…」

「あの中也さんが首領以外を主人にとか…ええ…」

『…へ、変だったらその「解約すんの?」や、やだけ、ど…』

「嫌ならそのまま居させりゃいい。まあ解約されたところで辞める気ねぇけど」

動揺続きの構成員二人からしてみたら、中々に信じ難い話だそう。

「中也さん、ちなみにいつから…?」

「俺が任務でこいつにまんまと盾にされた次の日」

「「盾にされたっていうか自分から間入ってませんでしたっけあれ…」」

「手前ら口封じって知ってるか?」

「「理不尽すぎんでしょ」」

中也さんのお弁当。
リアのために作ってくれた…リアの、お弁当。

『……お、お弁当…中也さんが、初めて』

「!初めて?そりゃ光栄だな、美味い?」

『うま…!お、…おいし、い』

「珍しいな、お前が美味しいなんて言うの」

『は、花嫁修業…』

「……美味いって言ってるのも可愛らしくていいと思うけど?」

覚えてた。
彼が、美味しいって言えと、言ったこと。

なのに…その方が好みだっただろうに、変なの。

『…♡』

「うわぁ、尻尾揺れてる…分かりやす…」

「はいはい、中也さんていつからリアちゃんのこと好きなんすか?」

『ふにゃ、ッッッ!!?!?そ、そそそそんなの聞いちゃダメ篠田さっっっ!!!!!』

唐突に聞かれる質問に待ったをかける。
そ、そんなの聞いちゃ嫌…

「え、気にならない?てか知らない?」

『や、だってリア中也さんに嫌わ…、?…あ、れ?』

嫌われてた…はず、なのだが。
思えば、嫌いだとは言われなかったような…気がする。

散々煽り合っていた仕事中でさえ…ただの一度を除いて、彼から拒絶などされたこと、無かったような。

『…中也さんてリアのこといつから好きなんですか、?』

「お前そういうのって普通最初に聞いとかねぇ?」

『だ、だって中也さんが好きにならせる宣言とかしたから…』

「待って何その話詳しく聞きた「いつからだと思う?」なるほどこれがパワーハラスメントね???」

いつからって、待って、本当に分からない。
だってこの人が私の事こんな風に大事にしてくれるなんて、実は割と前からだったはずで。

『い、つからって…』

そもそも、ちょっと興味がわく程度で人のプライベートに干渉なんかしない人、で…?

あれ、?
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