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不良君のおきにいり

第6章 日常


「佐野さん、シュート!」

「!…」


ガンッ!!

見事にゴールリングに当たって跳ね返ってきたボール。


「…」(やっぱりバスケなんか嫌い。)


それから……。

23対14で負けてしまった。


「おつかれさん。」


春樹がそう言い、フェイスタオルを渡してくれた。


「あ、ありがとう…。」


汗はそんなにかいていない。なぜなら走っていないから。


「そうだ。今度、シュートのテストするからな。練習しとくように。」

「えー!」

「マジかよ。」

「俺入んねぇよ。」

「…」(絶対落ちた…。)


そんなこんなで、体育の授業が終わり、お昼休みになった。


「…」

「…」

「…」

「…」


4人でお昼を食べることになった。


「え、春樹の弁当美味そう。」

「あげねぇから。」

「えー!一口だけ!」

「ぜってぇやらねぇ。」

「なんでー!!」

「菜月はいつも自分でお弁当作ってる?」

「ううん、お母さんに作ってもらってる。麻里は?」

「私もお母さんに作ってもらってる。」

「同じだね。」


麻里と話していると、女子3人組が近づいてきた。麻里をいじめていたグループの子達だった。


「あの~、私達も一緒にお昼食べてもいい~?」

「ふふ。」

「いいわよね~?佐藤さん、佐野さん。」

「…」

「っ…。」


私は俯いてしまった。麻里も同じだった。この前の件があるから、喋りづらい。
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