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不良君のおきにいり

第3章 春樹side


俺は部屋に戻った。すると、菜月は起きていた。そして人の携帯を勝手に見ている。


「あれ、起きてたのかよ。…はよ。」

「あ、お、おはよう。」

「何?人の携帯覗きこんで。」

「!…あ…いや…なんでもない…ごめん…。」


菜月は俺に携帯を返した。


「あー、LIMEの通知?」

「う、うん。」


気になるのか、チラチラと俺の手元にある携帯を見ている。


「返さなくていいの?」

「あー、めんどいからいい。どうせ遊びの誘いだろ。」

「…のわりには私のLIMEはすぐ返してくれるよね?」


そんなの………


「当たり前だろ。」

「…当たり前…なの…?」

「あぁ…お前だから。」

「!…そ、そっか…。」


菜月の頬が赤く染まった。


「菜月〜!行ってくるね〜!お父さんいるから、何かあったらお父さんに言いなさいね!!」

「行ってらっしゃい!!」


別の部屋から菜月のお母さんの声が聞こえた。

そのあと、菜月はまた布団に戻った。


「また布団戻んのかよ。」

「うん。あったかいから。最近肌寒くなってきたし。」

「…」

「…どうしたの?」


俺は菜月を見つめた。


「……俺は、お前のそばにいてもいいのかよ。」

「え?」

「…」


ずっと気になっていた。いくら幼馴染とはいえ、こんな俺がそばにいたら菜月の評判はガタ落ちだろう。


「もちろん。これからもずっと、そばにいてくださいな。」

「!…そ、それって…」(もしかして…!)

「うん。私は春樹がいないと何も出来ないから。赤点回避できないから。」

「……アホ。」


俺は額にデコピンをした。


「え!?なんで!?痛い!」

「フッ…。」

「何笑ってんの!春樹!」

「ん〜?なんもない。」

「アホ春樹。」

「あ?んだって?」

「なんでもないです…。」








もう少しだけ、このまんまでいてもいいかもしれねぇな。
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