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私に教えて!

第4章 私の裏


「いやー久しぶり栞ちゃん!」

元気な大きい声がキーンと響く


「こんにちは、高野さん」



大きい声が特徴的な高野さん

男性で編集さんである

ちなみに独身



「この前出してくれた小説良いね!」

「ありがとうございます」


私はネット小説家

PNは本中花



「いやー花先生の〔朝の光〕は友情が美しく描かれていて読んでて楽しかったよ!」

「そうですか」



私の〔朝の光〕は先月に終わった小説

次の新しい小説の案を練りにここに私は来た


「それでね花先生。花先生は今まで友情とかファンタジーで恋愛には触れてこなかったでしょ?」

「まあ…」

「だから今度は恋愛に手を出してみてはどうだろう!」

「えっ…。考えてみます」


私は恋愛を書くことができない


何回も書いてみたりはした

けど、主人公の気持ちに

感情移入出来なさすぎて止めた


少女マンガなら沢山読みあさった

雰囲気なら掴めた

しかしそれは少女マンガだからこその雰囲気


私にはよく分からなかった






「恋愛、か」

難しいな


1人で帰るときはよく頭が回る

周りが静かならばなおさら


でも今日は私の頭はしっかりと回らない


今まで恋愛の小説が見たいという読者の声は沢山見てきた

しかし書けないものは書けない



私の書きたい小説は

淡く、
優しく、
美しいもの


恋愛には多分このスタンスは合わないだろう












ここまで私が恋愛に悩む理由



それは私が恋愛のことをよく分かっていないから

つまり、恋愛経験ゼロだから



「ここで大きな壁にぶつかるとは…」



良いだろう

その挑戦

乗り越えて見せよう

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