第2章 現実とは…*
部屋に入るとテーブルの上に氷水が入った桶とタオルが置いてあった
目を冷やせってことだろうか…
置いたひとはなんとなくわかる。ここの人たちはみんな優しいけど不器用な人が多いんだなー
その日の夜沖田さんを部屋に呼んだ
謝るには他の人に邪魔されない場所、自分の部屋をえらんだ。
「こんな時間にどうした?眠いんだけど…」
『…あ、あの』
「なんですかィ?眠れねぇってか?じゃぁ俺が添い寝してやっから四つん這いになって豚の真似してこっちにこい」
そういうと布団に入り私を見下すような目で見てはニヤリと笑う…
このドSが…
とりあえず話を進めなくては
『あの、昨日のこと謝りたくて…ごめんなさい。私何もしらなくて…土方さんから聞きました』
「別にもう気にしてないでさァ、俺も言い過ぎたと思ってた」
その瞬間手を引っ張られ強く抱きしめられた
頭の中が真っ白になった。
『Σちょ、ちょっっ総悟////』
「…辛かったな。俺らがお前の側にいるから孤独とか死にてぇとか考えるなよ。その助かった命、村のみんなのためにも大事にしろ」
いつも冷めた口調がこのときはすごく優しくて心が痛くなった。今まで我慢していた感情が全て解放されたかのように号泣した
久々に人の温もりを感じた気がする
「てかさどさくさに紛れて名前で呼んだだろ?」
『んーだって土方さんに名前で呼ぶとよろこぶぜーって言われたの』
「あのマヨ野郎…余計なこと言い過ぎなんだよ、絶対殺す」
数分後総悟は眠いといって私を抱いたまま寝た
『本当に不器用な人…』