第4章 妹vs彼女
「ただいま」
夏も終わり、季節は秋。
冷たさを孕んだ風が通り過ぎる
今日は職員会議で学校は昼下がりに終了
撮影を切り上げ、帰路に着いた
今日は上手く笑えなかった
何回も撮り直した
次行った時謝らなくちゃ、
赤司邸。
鉄製の門を開け、甃の上を歩く
住み慣れた自然と調和した屋敷
玄関の重い扉を引く
長女の帰宅に気づいた使用人たちが出迎え
「おかえりなさいませ」
会釈を交わし、階段を上る
重々しい足取り
兄が唇にキスしてくれないのは
嫌だから
気持ち悪いから
兄妹だから、
黒い感情が心を取り巻く
締め付られて痛い