• テキストサイズ

Vampire kiss(太輔)

第3章 すれ違う心………揺れる気持ち


ー主人公視点ー


あの日から私はどうしたらいいかわからず、ずっと家に閉じこもっていた。



メールを作成しては消すを繰り返す日々………



どうしてもあの日の太輔くんの赤い目を思い出すと、怖いと思ってしまう。


別に何かをされた訳じゃない。

むしろ、私には優し過ぎるくらいだった。

大切にされている事が、凄く伝わっていた。



「太輔くん………」



携帯を開くと笑顔の2人。



初めて太輔くん達のコンサートを見に行った時に2人で撮った写真。

太輔くんは恥ずかしいからと最初は嫌がっていたけど、最後にはちゃんと撮ってくれたっけ。


写真の中の太輔くんは、私が知っている優しい笑顔。


私の頬に一筋の涙が溢れた。





あの日、私を見つめる太輔くんは悲しそうに見えた。

あんな顔の太輔くんは初めて………




なのに私は太輔から逃げた………




いつもの優しい顔と、あの日の悲しそうな顔が頭の中でぐるぐると回っている。



ねぇ、本当の太輔くんはどっちなの?


わからない……………


私はどうしたいの?


わからない…………わからない…………


私は頭を抱えた。









そんな時、メールが来た事を報せる音が鳴った。



送信者は………木村さん






《今日、時間あったらお店においで!by.拓哉》


/ 48ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp