第14章 本番
____「やめ!これより、試験を終了とする。」
「あーーーー終わったぁあ!疲れたよー奈々、大丈夫かなぁ」
ピロリン
(メールだ!人が多いから学校近くのファミレス前で待ち合わせか、了解っと!)
メールを確認した冬華は廊下に出て校門へと向かう、すると人混みの中に懐かしい後ろ姿が見えた。
(え……?夏?)
夏の後ろ姿を見て一瞬頭が真っ白になった冬華だがすぐに後を追った
「ちょっとすみません!夏!待って夏!!」
叫ぶが前にいる相手は反応することなく歩いていってしまう
曲がり角を曲がると、追っていた後ろ姿は見失ってしまった
(見失っちゃった、でもあの後ろ姿は絶対に夏だ。夏も荒涼高校受けたのかな。だとしたら、また会える?会いたいよ。)
冬華は鼓動が早くなっていくのを感じた。
(神様お願いします。もう一度夏に会いたい。夏に、会えますように)