第12章 遭遇
数日後、古びた倉庫には二人の男がいた。
「冬華、あいつ中々強かったぜ。ハーミット、お前の知り合いなんだってな」
「……俺には関係ない話だ」
「そーかい。俺は近々ラグナレクを抜けるぜ、次戦うときまで母国に帰って鍛え直すことにしたんだ」
「………」
「しかしなぁ、あの年の女があそこまで強いなんて普通じゃないぜ。今まで一体どんな鍛錬を積んできたんだか。それに末端の報告によると、家族、親戚の情報は一切なし」
「…何が言いたい」
「まぁ俺が言いたいのは、寂しい思いさせないようたまには会いに行けってことよ。じゃーな」
話し終えると真田は立ち去った。
「……ッチ」