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片付けられない

第1章 人生なんてチョロい


彼女とセックスをした。セックスの時の分泌物と吐瀉物はよく似ている。ドロドロしていて濁っている。彼女は年上で、大学のサークルで出会った。テニスサークルになんて興味が無かった。ただつるんでる奴に誘われたんだ。「巨乳の美人がいる」って。彼女の名前は真嶋晴香。学年が一個上。そう。僕の彼女。誘った奴が必死に彼女を口説き倒している頃、僕は彼女の彼氏になった。理由は、彼女が、彼ではなく「僕」を選んだからだ。片田舎の中学に通っていた僕は黒ぶちの分厚い眼鏡をかけていた。その中学にはサッカー部があって、日焼けなのか染めたのかよく分からない茶髪の少年達が、練習後気の抜けたボールを蹴っ飛ばしていた。ある時僕はサッカー部の横を通り帰ろうとしたら、彼らが蹴ったボールが当たり、僕のメガネが割れた。そのメガネはおじいちゃんから買ってもらったものだった。「悪ぃ!ゴメンな!」と謝ってるのか笑ってるのか微妙な表情を僕に向けた彼らは、わらわらと部室やらトイレやらに向かった。幸い割れなかったメガネを広い、ふと腰を上げると、目の前に夕焼けが広がっていた。
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