第8章  自分の家に帰るのが嫌って…

カズside

　(はぁ…)自分の家に帰るのが嫌って…どんだけよ？

カナ｢あら、珍しく帰ったのね｣

　あの後ディナーは営業して帰って来て…第一声がこれ?

カズ｢アナタこれから？｣

　嫌味も言いたくなるでしょ？

カナ｢イヤな言い方!｣

　何も堪えては無いだろ？

カズ｢スミマセンね｣

　心無くても謝罪の言葉ってヤツは便利で…

カナ｢…ねぇ？アノ娘、そうそう櫻井さん？お気に入りみたいネ？｣

　(翔ちゃん？何故？)

　情けない事に動揺している俺をカナは見逃すはず無くジッと見ている

カナ｢可愛い！って従業員やお客さまから評判だからカズも?って…時間!アタシ出るわね!｣

　気になるなら努力したら?

カズ『そこまでする？(笑)』

　伝授された策…笑ったけど…この策がねマサカ事を動かすなんて…思いもしなかったよ

　確かに改善されましたよ冷蔵庫は…調理補助兼ホールの相葉さん、佐藤さん、ドルチェ、皿洗い、ホールを補ってくれる丹部さん

　人増やす?…俺自身が迷走している…人を入れちゃったら…って

　(お客様は事情なんて関係無い!言う事は言わなくちゃ!)

　金曜日翔ちゃんがいるだけで店の回転率が…話があると賄いに残るようシェフの権限発動させて貰いましたよ