【ONE PIECE】RULER OF OCEAN
第1章 未来の海兵
今日はカモメがよく鳴いている。
「はーー今日もいい天気だねーっ」
「なっ!ナギ」
賛同の言葉を返して、ルフィと一緒に船縁から海を見た。
波が巨大な壁になって、轟音を立てながら周囲を回っている。
「まさかこんな大渦にのまれるとは、うかつだった」
「わ!!」
高波が舷を張り倒し、頭から水をひっかぶる。一瞬、重力から体が解放され、ささやかな抵抗と共に海面へ思いきり叩きつけられた。全身を包む冷やっこい水。暗い青を覆い尽くす泡粒が、のたうち回る。右が左に、左が右に回る回る。
「あーっ」
ルフィの悲鳴を最後に、私の意識はプッツリ途絶えた。