第20章 旅人
?「あはは!もう、燭台切君ってば面白いじゃないのさぁ」
?「主様のお許しも無く、お邪魔してしまって本当に宜しかったのでしょうか?」
燭台切「もし君達を帰してしまったと主が聞いたらきっと、どうして入れて上げなかったの!なんて、怒られてしまいそうだからね」
台所まで駆けて来てみれば、台所が何故か賑わっている。
そして、聞き覚えの無い声に疑問を抱きつつも台所へと立ち入った。
主「燭台切ー?…う、うわあ!!!美人なお姉さんだああっ!!」
中の様子が視界に入った途端、妖艶といった言葉がよく似合う美しい女性の姿。
本丸に来てから初めて見る女性の姿に、私は目を輝かせた。
思わず駆け寄ってみると…。
主「はうう、こんな美人なお姉さんに会えるだなんて…うええ!?お、おっきい…」
?「ん?ああ、お姉さんってアタシの事だったのかい。えっと…この子が燭台切君の言ってた審神者?」
燭台切「そうだよ」
?「次郎太刀…先ずはご挨拶をしなくては、失礼ですよ。申し訳ありません主様」
深々と頭を下げる、長い髪をポニーテールに結った男性。
っていうか二人共、うちに居る刀剣男士の誰よりも背が高い。女の子なの…?え、でも刀剣女士なんて居なかった様な…。
あ、もしかしてこっちに居る背の高いお兄さんの主さんかな?
主「あ…初めまして!私はこの本丸の審神者、苗字 名前です。えっと…?」
相手の情報が何一つ分からず、きょとんとして首を傾ける。