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私の本丸

第11章 ブラックの実態




あの後、国行から此の本丸の説明を受けていた。
あれからずっと頬を染め俯いている国俊は…神掛かって可愛かった!


明石「此処を仕切っとった審神者は、女やったんですわ」

主「うん、それはこんのすけから聞いてるよ」

明石「俺や、此処に居る刀剣男士に夜伽の強制。更には十分な手入れも無く…俺や国俊がええ見本ですわ」


国俊は動けていたとはいえ、かなりの重傷だった。
国行に至っては、国俊が言っていた事も踏まえ…折れる寸前だったのだろう。
夜伽の強制…今まで見聞きしたものを考えると、此の本丸の異常さが私にも容易に理解出来た。


明石「せやから、この本丸には審神者を入れん様にしとったんですわ」

主「うん、国俊と国行が斬り掛かって来た時に気付いたよ」

蛍丸「主に何かするなら、斬ろうと思ってた…」


こ、怖いなほたるん…。
国行も私と同じ事を思ったのか、同じく顔を青ざめさせた。


愛染「き、斬らなかっただろ?それに…今は俺だって、その人を斬らなくて良かったって思ってる」

明石「なあ、審神者はん。俺と国俊を、一緒に連れて行って貰えまへんか?」

主「…っ!?勿論!!!」


嬉しい!
正直殺される覚悟はして来たが、家族になって貰えるなんて思ってもいなかった。
満面の笑みを向け、大きく頷いた。

それから私は、近くにあった厠【かわや】へと一人で向かった。
一緒にと言ってくれた加州の申し出を、私は断った。
これでも一応女ですから…普通だよね。
少しふらつく足元に違和感を覚えながら厠に辿り着くと、用を足し表に出た…途端、意識が遠退いた。


?「…っと、全く…危機感のない方ですね。ですがお兄様、今なら…」

?「いけませんよ…きっと、和睦の道がある筈です」

?「…僕達が復讐したかったのは、この人じゃないから…」


痛くない。
倒れた筈なのに痛くない…。
ふと目を開けると、私の体は宙に浮いていた。

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