第2章 松ノワール長男との話
半年後。
俺は本当になまえに感謝している。
あのとき、彼女が俺のことを助けてくれなかったら、今頃どうなっていたか……
なまえを救出した後、俺や兄弟が持ってたあらゆるコネを使って俺となまえは西洋のちいさな町に引っ越した。
その町は本当にのどかで、現地の言葉に慣れない俺たちにも優しく接してくれる。
やっぱ育ってきた環境が環境だから、銃を握る仕事が向いてる気がするって思って俺は警備員の仕事を始めた。
とは言ってもこの町では事件とかとは本当に縁がないから俺もいつしか銃を握らない日の方が多くなってきた。