• テキストサイズ

キミのとなりで【気象系BL】

第2章 友だち



「男なのに気持ち悪いって思う?」

そんな不安そうにしなくていいよ。

そんなこと思うわけない。

だって俺も雅紀もニノが好きだから。

「思わないよ」

安心させるように微笑む。

「翔ちゃんすごく優しくて···助けてくれたあと送ってくれてね。心配だから学校でもしばらく側にいてって言ってくれたんだよ」

それで今日はずっと一緒にいたんだ。

なんであんなにべったりくっついてるのかと思ったけど、翔くんニノのこと守ってくれてたんだ。

「だから一緒にいるだけだよ。付き合うとかあるわけないから···翔ちゃんあんなに素敵なんだもん。俺なんか相手にされないって分かってる」

ニノの眉毛が悲しそうに下がった。

「でも、ちょっとの間だけでも隣にいられたらって思っちゃったんだよ。友だちでいいから近くにいたいって。翔ちゃんの優しさに甘えてるって分かってるけど···今だけでもいいから翔ちゃんの隣にいたいんだ」

ニノはそう言うけど、普通優しいだけでそこまでする?ただのクラスメイトに?

俺の目には、翔くんもニノのこと好きに見えたけどな。

「今だけってことはないんじゃない?」

絶対両想いだもん。

「きっとずっと一緒にいられるよ」
「また根拠のないこと言って」

ニノが呆れた顔をする。

「でも智が言うと本当になりそうな気がする」

ニノはもう一度俺にギュッと抱きつくと

「ありがと」

小さく呟いてパッと離れた。

恥ずかしかったのか耳が赤い。

「翔ちゃんたち待ってるから早く行こ」
「あ、待ってよ」

小走りになるニノを微笑ましく思いながら、急いで後を追った。

/ 803ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp