第2章 再会
「今はここで何をしてるの?」
「エテーネ王国の滅び…それを食い止めるために、俺は時を戻らなければいけない。あの時代に戻るために、ウルベアの叡智と、エテーネの錬金術を組み合わせた新技術でふたたび時渡りを成功させる。」
時渡り…か。
私があの時過去を変えていれば…こんなことにならなかったのかなあ。
私が…力不足だったから。
「ウルタ皇女は俺のよき理解者だ。彼女となら夢を実現できる。…きっと。」
あぁそうか。
10年間、一緒にいたんだよね。
私の事、覚えててくれただけでも喜ばなくちゃいけないのに。
なぜだか胸がチクリと傷んだ。
「グルヤンラシュ、例の件について話すぞ。」
「仰せのままに。…テレサあとでまた会おう。」
そのまま、彼らはエレベーターの中へと乗り込んでいってしまった。
…あー何しようかな…。
仕方ないから、武器の整備でもして待つことにした。
グルヤンラシュ……か。
…ううん、クオードは正義感の強い人。
きっと何もない…はずだよ。