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【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第117章 安室3




更衣室を後にし、駐車場へと向かいながらポケットにしまっていたスマホを取り出して。

先程彼女に仕掛けた発信機の位置情報を受信して、良好に動いていることを確認した。

その数分後、この受信ができなくなることは既に分かっていた。

いや、正しくは受信できなくなることを確認する為に、彼女へ付けた。

発信機に気付くのはきっと、彼女ではないだろうが。

「・・・!」

車に乗り込み、シートベルトを閉めた頃。
発信機の受信は静かに途切れた。

「案外、早かったな」

小さく呟くように独り言を零せば、同時に僅かな笑みも零れた。

やはり彼は僕を警戒している。
これが意味することは何なのか、答えは出ていて。

彼女も、あの小さな探偵の警戒心を見習ってほしいものだ。
これで少しは気を使ってもらえると良いのだが。

・・・一応、念には念を、だ。

帰り道でベルモットに今日の報告を済ませると、とある人物に電話を掛けた。

コール音はほぼ無い。
相手も、そろそろ電話が掛かってくると分かっていたのだろう。

「風見、彼女は?」
『米花町です。次は毛利探偵事務所に向かっているようですが』

短く用件を伝えると、彼はひなたさんの居場所を報告して。

もうそこまで帰っているか、と車を走らせながら会話を続けた。

「そろそろ車を変えてくれ。毛利探偵が気付いているかもしれない」
『了解しました』

実際は、毛利探偵のバックについている人物に、だったが。
今は敢えて彼に伝えなくても良いだろう。

「電話は繋いだまま、報告を続けてくれ」
『分かりました』

僕の予想が正しければ、彼女はこれからコナンくん達と別行動を取るはずだ。

それも、恐らく・・・。

『・・・降谷さん』

暫く経って、風見は僕の予想通りの事実を伝えてきた。

毛利探偵事務所で皆を降ろし、そこへ泊まると言っていたひなたさんは別行動を取って。

路地裏へと向かった彼女は、停車されていたとある車へと近付いた。

・・・沖矢昴が隣に立つ、その車へと。




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